はじめに:「怖かった性」から抜け出したいあなたへ
性が本来「愛」や「喜び」とつながるものであるはずなのに、あなたにとっては「怖いもの」「痛みや我慢とセットのもの」になってしまっている——。そんな感覚を抱えていませんか?
過去の経験、パートナーとの関係、教えられてきた価値観。さまざまな要因が重なり、「性=怖い」と心と身体が記憶していることがあります。
この記事では、「怖かった性」が「優しい愛」へと変わっていくプロセスを、段階的にわかりやすくお伝えします。あなたのペースで読み進めてください。
なぜ「性」が怖くなってしまうのか
1. 過去のつらい経験や無理な同意
本当は望んでいないのに応じてしまった経験、痛みを我慢してきた記憶、相手の期待に合わせ続けた時間。それらは心と身体に「性は危険」「傷つくもの」という印象を残します。
2. 「応えなきゃいけない」というプレッシャー
「断ったら悪い」「嫌と言えない」「相手を満たさなきゃ」——そんな思いが重なると、性は“愛の時間”ではなく“義務の時間”に変わってしまいます。そのたびに、自分の心が置き去りにされ、「怖さ」と「嫌悪」が積み重なります。
3. 性に対する罪悪感や恥の刷り込み
育ってきた環境や文化の中で「性は汚いもの」「はしたないもの」というメッセージを受け取ってきた場合、自分の欲求や感覚そのものに罪悪感を持ちやすくなります。「感じる自分」を否定することは、自分自身を否定することにつながり、心を固くしてしまいます。
「怖かった性」から「優しい愛」に変わる3つのステージ
| ステージ | 心と身体の状態 | 大切なポイント |
|---|---|---|
| Stage 1:怖さを認める | 性に対して不安・緊張・拒否感がある | 自分を責めず、「そう感じる理由がある」と理解する |
| Stage 2:安心を取り戻す | 安全な人・場所の中で少しずつ心がゆるむ | 境界線(NOと言っていい)を持つことで、心が守られる |
| Stage 3:感じることを許す | 身体の感覚に意識を向けられるようになる | 「心地よさ」を受け取ることを、自分に許可していく |
ステージ1:「怖かった私」を否定しないことから始める
怖さは「弱さ」ではなく「守ろうとした証」
まず最初にしてほしいのは、「怖がっている自分を責めない」ことです。
怖さは、あなたの心と身体が必死にあなたを守ろうとした反応です。「私、よく頑張ってきたね」と言葉をかけてあげてください。
言葉にすることで、心が整理される
可能であれば、信頼できる相手や専門家に、自分の気持ちを少しずつ言葉にしてみましょう。
話せない場合は、ノートに書き出すだけでも大丈夫です。
「怖い」「嫌だった」「本当はこうしてほしかった」——それらを認めることが、解放の入り口です。
ステージ2:「安心できる性」の土台をつくる
1. 自分の境界線(バウンダリー)を取り戻す
優しい愛に変えていくためには、「嫌なことはNOと言っていい」という感覚が不可欠です。
- 疲れているときは無理をしない
- 不安なときは正直に伝えていい
- 同意できない行為には、はっきりNOと言っていい
境界線を持てるようになると、心は「ここは安全」と感じ始め、少しずつ身体の緊張も解けていきます。
2. 性以外のスキンシップからやり直す
いきなり性行為に向かう必要はありません。
手をつなぐ・ハグをする・同じ空間でリラックスする——そんな“非性的な触れ合い”から、安心と信頼を積み重ねていきましょう。
3. 呼吸で「怖さ」をゆるめる
怖さを感じたときは、浅い呼吸になりがちです。ゆっくりと深呼吸しながら、自分にこう伝えてみてください。
「今は大丈夫」「私はここで守られている」
呼吸は、心と身体に「安全」を伝えるシンプルで強力なツールです。
ステージ3:「優しい愛」としての性を受け入れていく
1. 「感じること=悪いこと」という思い込みを手放す
心地よさ・安心・温かさを感じることは、あなたの心と身体が健康であるサインです。
「気持ちいいと感じる私はおかしい」「恥ずかしい」という思い込みを、少しずつ書き換えていきましょう。
2. パートナーと「プロセスを共有する」
信頼できるパートナーがいる場合は、「怖さがあったこと」「今はゆっくり進みたいこと」を共有できると理想的です。
- 「急がないでほしい」
- 「安心を感じながら進みたい」
- 「触れる前に、気持ちを確認し合いたい」
こうしたコミュニケーションが、「性=優しい対話」に変わる大切なステップです。
3. タントリックヒーリングという選択肢
タントリックヒーリングは、性的な接触を伴わず、呼吸とエネルギーに意識を向けることで、
「怖かった性」に結びついた緊張や罪悪感を、少しずつ溶かしていくセッションです。
服を着たまま、安心できる状態で、
「感じること」「委ねること」「守られている感覚」を取り戻していくことで、
性が“傷つく場”から“癒される場・愛の循環が起こる場”へと書き換わっていきます。
「怖かった性」が「優しい愛」に変わったときに起こること
- 自分の身体を大切に扱えるようになる
- 無理せず、嫌なことにNOと言えるようになる
- 性が「評価」や「義務」ではなく、「分かち合い」に変わる
- パートナーとの対話やスキンシップが自然と増える
- 自分自身への信頼感・安心感が深まる
おわりに:あなたのペースで、優しい愛に書き換えていこう
「怖かった性」があることは、恥ずかしいことでも、間違いでもありません。
それは、あなたが真剣に生き、必死に自分を守ってきた証です。
そこに少しずつ「安心」と「自己受容」を重ねていくことで、性は再び“優しい愛の表現”へと変わっていきます。
一人で抱え込む必要はありません。
もし、「私もこのプロセスを進めたい」と感じたなら、あなたの心と身体に寄り添いながらサポートいたします。
淡路ゆん 自己紹介はこちら:
淡路 ゆんとタントリックヒーリング
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ヒーリングとは?意味・種類・効果を初心者向けに解説